プロポーズの定番アイテム『花束』には、どんな種類があるの?選び方を聞いてみた
プロポーズのときに花束は必要? そう悩む男性は多いと思います。「指輪を渡すから、花束はいらないのでは」と考える人もいるかもしれません。多くのカップルのプロポーズをサポートしているアニヴェルセルのプロポーズプランナー松川さんは、男性から相談されたときには「ぜひ花束をご用意してください」と勧めているそうです。「普段はあまりプレゼントされる機会がないからこそ、特別な日に渡される花束は、彼女の幸せな気持ちをより一層高めてくれます」と松川さんは説明します。
では、実際にどのような花束を用意すればいいのでしょうか。平均予算や花の種類など、花束の選び方についてお話をお聞きしました。
花束で特別な日の"非日常感"を演出
―ずばり、プロポーズに花束は必要なのでしょうか?
私はぜひご用意していただきたいと思っています。男性は指輪がメインで、花束のことは考えていないことが多いのですが、女性は、普段なかなか花束をもらう機会がないので、プロポーズのときにプレゼントされると特別感がありカタチにも残ることで、嬉しいものです。また、「今日のために、ここまで用意してくれたんだ!」と、男性の本気度をより強く感じてもらうことができます。
たいていのカップルが、プロポーズの後に記念写真を撮られますが、花束があると写真がとても華やかになります。最初は迷っていても、このようなご説明をすると、お相手の女性がお花を好きでない場合などを除いて、当社でプロポーズをされる男性の約9割が花束をご用意されています。
プロポーズプランナーの松川さん。事前の打ち合わせから当日の進行まで、ふたりのプロポーズをやさしくサポート。悩める男性に、女性目線でアドバイスしてくれる
―花束の必要性はよく分かりました。では、どのような花束を選べばいいのでしょうか?
まず、花の種類としては、女性のお好きな花や好きな色、雰囲気に合わせた花束か、バラの花束かの大きく2パターンの選択肢になります。バラとそれ以外とで、選ぶ男性は半々くらいの印象ですね。
バラだけでなく、彼女が好きな花や彼女の雰囲気に合わせたおまかせの花束をプレゼントする男性も多い
―プロポーズというとバラのイメージが強いですが、半分の男性はバラ以外を選ばれるのですね。
「絶対にバラでなければならない」ということはないので、お好みで選んでも問題ありません。また、ご予算の問題もあります。バラは1本1000円で、花束のボリュームを出そうとすると、どうしても普通の花より少し高くなってしまうんです。ボリュームのある花束をお渡ししたいと考える方は、バラ以外の花を選ばれることが多いですね。
その場合、花の種類など特別なオーダーがない場合は、かわいい系やきれい系など、女性の雰囲気をお聞きしてお作りします。ピンク色や黄色などの暖色の花束になることが多いのですが、女性のタイプによっては爽やかなブルー系の花束をお作りすることもあります。また、女性の誕生月のお花をメインにした花束をオーダーされるケースもあります。
―バラの場合、何本の花束を選ぶことが多いのでしょうか。
実は、バラの花束は本数によって意味が異なります。
一番多いのは、12本の花束です。12本のバラは「ダ―ズンローズ」とも呼ばれていて、1本ごとにそれぞれの意味があります。愛情、情熱、感謝、希望、幸福、永遠、尊敬、努力、栄光、誠実、信頼、真実。「これら12の想いを、あなたに誓います」という意味を込めて、昔のヨーロッパでは、男性がプロポーズをする際に、12本のバラを摘んで彼女にプレゼントをする風習があったそうです。
その次に多いのが36本です。36本のバラの意味は「ロマンティックな愛」です。
そして、108本です。「108=とわ」と読み、永遠の愛を意味します。108本となるとかなり重く、女性は両手で抱えても、ずっと持っていられないくらいのボリュームがあるので、特別感を実感しやすいです。
―108本のバラを贈られる経験は、なかなかできないですね......。
渡された瞬間に泣いて喜ばれる女性も多いですね。バラの花束をご用意される男性は、特にプロポーズの演出にこだわりがある方が多いのですが、108本のバラをご用意されたプロポーズに立ち会う時は、男性の女性への深い想いを感じて、私まで感動してしまいます。そういうおふたりは、プロポーズのシーンを映像でも残したいとご希望されることが多いです。
赤、白、ピンク、青など、色によってバラの花言葉は変わるので、意識される男性もいます。赤一色が王道ですが、白やピンクを混ぜる方もいます。ぜひ担当のプランナーにご相談しながら、想いが届く花束をお作りいただければと思います。
色や本数によって意味が異なるバラ。伝えたい想いの込もった、特別にロマンティックな花束に、感激して涙する彼女もいるそう
―花束のお値段の相場はいくらくらいでしょうか?
当社のプロポーズプランに含まれている花束の価格が、5万円プランだと6000円分、7万円プランだと8000円分になります。花束がついていないプランの場合でも、だいたいそれくらいのご予算で花束をオーダーされることが多いです。
先ほど申し上げたように、バラは1本1000円程度なので、12本だと12000円ほどになります。その場合は、プランに含まれる花束の料金から追加分をいただく形になります。
彼女が3回感動する花束の渡し方
―プランのお話が出ましたが、アニヴェルセルでは具体的にどんなプロポーズができるのでしょうか?
実際に結婚式が行われている本格チャペルを貸し切って、プロポーズをしていただくことが可能です。プロポーズプランのほとんどに花束がついていて(ベーシックプランは除く)、店舗内に常備しているフラワーショップのため、新鮮できれいな状態でご用意することが可能です。花束は持ち込みも可能ですが、残念ながらお預かりしている間にしおれてしまうこともあります。新鮮さが全然違うので、きれいな花束をお渡しいただくためにも、提携ショップでご用意いただくことをオススメしています。
また、提携しているフラワーショップのお花は、1本1本の花弁が大きく、ボリュームがあるため、お相手の女性にもきっと喜んでいただけると思います。
―チャペルでプロポーズするとき、指輪を渡す男性も多いと思いますが、流れはどうなりますか?
指輪と花束を同時には持てないので、確かに迷われますよね......。
決まりはありませんが、一番多いパターンだと、まずはプロポーズの言葉を伝えます。このとき手紙を読み上げる方もいます。次に指輪を渡して、最後に花束を渡される流れです。
先に花束を渡すと、女性が指輪を受け取るときに花束の扱いに困ってしまうので、私もご相談を受けた時にはこの流れをオススメしています。
指輪を渡すまでは、花束を裏に隠しておいて、サプライズとして渡されることが多いですね。指輪で終わりだと思っていた女性は花束が出てきてさらに驚かれます。
別のパターンとしては、プロポーズの第一印象を華やかにするために、最初に花束を持っていたいという方もいます。そのように希望された場合には、指輪より先に花束をお渡しいただく流れになります。
本番はかなり緊張するので、流れは決めておいたほうがスムーズです。うまくできるか心配される男性も多く、事前の打ち合わせで、実際にチャペルに行って上記の流れを一緒にシミュレーションすることもあります。
―花束が感動的なプロポーズを華やかにしてくれるのですね。大事な想い出となる花束を、記念に残したいという希望もあるのではないですか?
はい。その場でお預かりして、「アフターブーケ」を製作するサービスもご提案しています。アフターブーケをお申込みいただいた場合、プロポーズ後に花束をお預かりするので、帰り荷物になることもありません。
アフターブーケは「押し花タイプ」と「立体タイプ」の2パターンからお選びいただけて、価格は3万円~になります。
こちらは立体タイプ。プロポーズの感動をそのまま残せるよう、花束のリボンも一緒に保存される。
「押し花タイプ」は額縁に入れて、お部屋の壁に飾っていただけるタイプになっています。「立体タイプ」はガラス張りのオブジェになっていて、プロポーズの日付やおふたりのお名前などを刻印することができます。どちらも、花束についていたリボンもそのまま残せるんです。これを見ると、何年経ってもプロポーズの瞬間の記憶が蘇る、と話されるカップルもいます。
お申込みいただいたあとは、職人が 1本1本手仕事で仕上げて、4~6カ月後にご自宅へお届けします。結婚式のディスプレイに使う場合もあります。プロポーズの感動を残したいと希望されるカップルは多く、全体の25%のカップルがアフターブーケを申し込まれています。
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松川さんのお話を聞いて、プロポーズの花束の選び方がよく分かりました。これからプロポーズを予定している男性の皆さん、ぜひおふたりらしい花束を選んで、大切なプロポーズの瞬間を華やかに彩ってくださいね。
▼参考
【プロポ―ズの方法】準備STEP5『プレゼントを決める』 指輪、花束...プロポーズで渡すプレゼントを決めよう
(文 浅田よわ美 / 編集 トランジットデザイン編集部)
浅田よわ美
奈良出身のライター。どこに住むのか、どう働くのか、人それぞれの個性に合った「らしい暮らし」を探ることに興味があります。