ロマンチックなお姫さまプロポーズの理想と現実!

 「プリセンスのようなプロポーズをされてみたい!!」そんな彼女の夢を叶えるべくドラマのような、映画のような、そしてお姫様のようなベタベタなプロポーズを企てました。

 Xmasにみなとみらいの夜景を眺めながら、美味しいワインとフレンチを堪能して、おしゃれなスウィーツを食べた後に「結婚しよう......」指輪パカッ。これだ!! それから僕は仕事の合間にレストランを探し、休みの日に婚約指輪を探し彼女にとって最高にカッコいいサンタクロースになる準備をしました。

 それから約半年後。いよいよ当日を迎えました。いつものように横浜で楽しくお買い物デート。しかしジャケットのポケットは指輪が入っているせいか、ぼっこりと膨れ上がって不自然......。大丈夫だ......、まったく気が付いていない。問題ない。そんなこんなで予約の時間が近づきいよいよレストランへ。想像以上に高くそびえ立つビル。庶民には若干の違和感がある素敵なラウンジ。25階までエレベーターで上がり、笑顔が素敵なイケメンウェイターさんがお出迎え。いままでにない雰囲気すぎて「これはバレたか?」と思いチラッと彼女を見ると......、全然普通の顔をしている。よし! 難所を突破したぞ。イケメンウェイターさんが用意してくれた席は、お店の中でも一番綺麗な場所!! これにはさすがに彼女も驚き「よくこんな場所予約できたね!!」「まぁね!! たまたまラッキーな感じだったよ」とさりげないふり。事前にお店には「メインを食べた後にプロポーズをしますので、よろしくお願い致します」と伝えてありましたが、緊張しまくっている僕にとっては一瞬でメイン料理がきました。メイン料理を食べながらプロポーズの前フリを始めました。「思い返してみればいろいろあったよねー、2年前はこんな事あったよねー」「そうそう! それで私はさ~あれでさ~これでさ~それで~」ん? 前フリじゃなくなっている、彼女の思い出話が長すぎてこれじゃプロポーズの前フリにならない。仕切りなおそう。ウェイターさんとアイコンタクトをし、一旦失敗した合図を送り、デザートの後にもう一度チャレンジです。デザートを食べながら、もう一度僕は過去を振り返る。今度は彼女がプロポーズしてくる雰囲気をちゃんと伝わる様な思い出話にしよう!

 TAKE2。「最初のクリスマスで、プロポーズされる時はプリンセスになりたいって言ってたの覚えてる? 今回いろいろ考えてたんだけど......」話に食い込むように彼女が「そうそうそう!! 覚えてるよ~!! それで私思ったんだけどね、もしプリンセスになる時はちゃんとね~、美容室でね~、髪が~」止まらない......。話に割り込んできたから、全然話せていない。プロポーズしたいのに。その頃僕の緊張感は消えていました。ウェイターさんが遠くで成功したか確認をしています。なぜならプロポーズが終わると、サプライズケーキがさらに登場する予定なのです。花火付きの......。恐らくウェイターさんは、花火に火を付けたいんだと思います。時間を気にした僕は、強行突破で思い出話に浸っている彼女に指輪の入っている箱を取り出します。そしてリボンをほどき箱を出し、木箱を上に持ち上げました。パカッ。光るダイヤモンドの指輪を見て彼女はひと言「実は......、私もクリスマスプレゼントを用意してまーーーす!!」「へ......? いやっ、へ......」「そこの袋開けてみて!!」「あっ、うん。手袋だー!欲しかったやつ~。あったか~いっておいっ!! あのね、そのー。これはプレゼントじゃなくて、そのー」「えっ!? これ婚約指輪!?」いま頃かーーいっ。

 「おめでとうございます。こちらはお祝いのケーキでございます」このタイミングでケーキよこしたんかーい!! まだプロポーズ言えてなーい。。時間がおしていた為、グタグダのままお会計へ。店員さんに祝福され、見送られ、お店を出た後に彼女がすぐ「ちゃんとプロポーズしてよっ」「こんな感じだけど、結婚してくださいっ」「こんな感じだけど、よろしくお願いしますっ」お互いの理想と想像とはかけ離れたプロポーズでしたがゲラゲラと笑いながら、無事プロポーズが成功しました!!

たかひろさん (20代・男性)

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