電飾に輝く遊園地の中、いつまでも抱き締め合いました。

 「今日のデートは特別なんだよ」「そりゃそうでしょ?だって私の誕生日だもの」「いや、それだけじゃないんだ」夜7時前。到着したのは浅草花やしき。「あっ、花やしき! 私が遊園地大好きだからデートコースに選んでくれたんだ。うれしい!」「やっぱりそれだけじゃないんだよ。実は貸し切りしたんだ」「冗談でしょ?」「本当」「いくらしたの」「70万円......」彼女は絶句(笑)。

 しかし僕は遊園地が大好きな彼女に喜んで貰いたかった。彼女の喜ぶ顔が見たかったのです。「何か嘘みたいな話だけれど本当なのね。私ひとりの為に貸し切ってくれるなんて夢みたい」「喜んで貰えてうれしい。じゃあさっそく楽しもう!」そして遊園地が大好きな彼女と童心に帰って様々な遊具で楽しみました。そしてメリーゴーランド。「どうだった?」「もう、最高! すごく大事な思い出になったよ。ありがとう」満面の笑みで答える彼女。その笑顔が見たかったのです。

 そしてメリーゴーランドが止まる。「お伽の国に紛れこんだみたい」「じゃあ、夢が覚めない内に僕の気持ちを伝えたい思う」「えっ、何?」「君の事を愛しています。ずっと一緒にいたい。僕と結婚して下さい」僕は箱を差し出しました。彼女が箱を開けます。そしてダイヤモンドの指輪を僕の手に乗せました。「はい、あなたと結婚します」僕は感極ままりうれしさのあまり涙を零しながら、彼女の左手薬指に指輪を嵌めました。僕たちは電飾に輝く遊園地の中、いつまでも抱き締め合いました。

森野空太郎さん (20代・男性)

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