私には許されないと考えていた結婚、叶えてくれた彼。

 メールで出会った私たち。出会ってすぐに、なぜか自然と一緒に居る時間が当然に思えて、気がつくと一緒に住むようになっていました。初めてプロポーズされた時、私は「これは絶対結婚詐欺だ!」と思い、何度も彼に「だましてるの・?」と疑っていました。結婚願望は強かった私だけれど、諦めかけていたから。

 それは私が、難病持ちの障害者だからです。車椅子に乗った障害者が結婚することは、特別な人だけが出来ることで私には出来るはずがないと諦めていました。そんな時に彼からプロポーズされて、詐欺ではないことがわかると「うん」と頷いた私。彼は喜んで、「じゃあお祝いに外食しに出かけよう!」と話していたら、ガタガタガタ......、揺れている......。結構大きい地震がやってきました。私たちは甘い余韻に浸るまもなく、「地震だ!!」そう言って、とっさに布団をかぶりました。

 おかげで外食はなしになり、彼は代わりにピザを出前で取ってくれましたが、私が想像していたロマンチックなプロポーズとは程遠く、なんとも落ち着きのない、ある意味忘れられないものとなりました。

ゆっこさん (20代・女性)

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