憧れの場所で、予想をはるかに超えた衝撃プラン。
2015年10月。遅めの夏休みを取って彼と念願のニューヨークへ。旅行が好きな私たちは前年ロサンゼルスに行き「来年はニューヨークに行こうね」と約束。そして1年後、長年夢見てた地へ。彼と一緒に行け、ただそれだけで幸せでした。
付き合って2年、いつも優しくて、仕事も一生懸命で何事にも向上心があって、恋人としてでなく人間としても尊敬できる彼。そんな彼と早く結婚したいと付き合ってから常に思ってきました。「NYでプロポーズされたら最高だなあ～。一生の思い出になるだろうなあ～」旅行が決まってから妄想する日々。旅行のプランを細かく計画するタイプの私は、今回の1週間のNY旅行も1日ごとにスケジュールを完璧に計画。自由の女神、タイムズスクエア、ブロードウェイ、セントラルパーク、五番街、美術館や博物館、ハンバーガー、ステーキ、カップケーキやベーグル屋さん......。たくさんの名所があるニューヨーク、いかに効率よくたくさん回れるか、試行錯誤してプランを立てていました。でも、彼に「全部予定決めていいよ！」と言われた時はやっぱりショックでした。「私に予定任せるってことならプロポーズなんて考えてないよね......、そうだよね。よし、念願のニューヨークに行けるんだから切り替えて全力で楽しもう！」
旅行中のとある日、もともと予定があり彼は会社のニューヨーク支店の人たちとランチに。合わせて私もニューヨークに住む友だちと再会。彼は支店の人とかなり盛り上がったらしく「夕食も家族を連れてきてみんなで一緒に食べることになったから、夜は君も一緒に来て」と、いったん会社の方とは解散して、夜タイムズスクエアで待ち合わせすることになりました。そして19時半、タイムズスクエアに到着。しきりに携帯を気にする彼。「会社の人たちは30分くらい遅れるみたい」飽きることのないタイムズスクエアでたくさんの大型スクリーンやショップを眺め、ふたりで楽しみながら待っていました。
30分近く経過し、連絡があったようで「もう近くに着くみたいだから、こっちに来て」と彼のいる方向に歩き出したその時。突如目の前の巨大スクリーンに「Will you marry me?」の文字とふたりの写真が。あの、ニューヨークのカウントダウンで毎年使われている、タイムズスクエアビルの巨大スクリーンです。何起きているかわからず、ただただ放心。完全にパニック状態の顔のまま振り返ると、小さな箱を片手に跪いた彼が。「結婚してください」突然の出来事に、上ずった声でなんとか答えると、きつく抱きしめられ、更なる衝撃に意識が遠のきました。ふらふらするまもなく、今度は陽気なアメリカ人ふたりが私たちの方へ。「Congratulations! Guys!!」彼は知り合いかのようにうれしそうに応えていたのですが、私はどういうことかとさらにパニック。なんとアメリカ人のカメラマンを雇っていたのです。全く気付く余裕もなかったけれど、プロポーズの場面を終始写真におさめてくれていました。そこで今度はバラの花束をプレゼントされ、そのあとはタイムズスクエアの中心を歩きながら、1時間ほど写真を撮り続けてもらいました。
この歴史的プロポーズの瞬間が、アメリカのプロカメラマンに撮られた写真に残っていて、本当に宝物です。今でもよく見返しています。会社の人とディナーというのはもちろん嘘で。そのあとは、トップオブザロックという展望台に上って、360度キラキラ輝くニューヨークの夜景を見ながら、プロポーズの余韻に浸りました。
翌日の朝、昨夜の話は本当に現実だったのか、まだ信じられない状態だった私。でもそれは彼の2つ目のサプライズで現実だと実感することが出来ました。「今日どうしても行っておきたいところがあるんやけどいいかな？」彼に連れて行かれたのは、ニューヨーク五番街のティファニー本店。実は昨日のプロポーズの時、婚約指輪の箱かと思ってたら、中身はティファニーのダイヤのネックレスで。「指輪は好きなデザイン選びたいやろうと思ったからさ。指輪は今日ここで買って帰ろう」憧れていたティフィニーの婚約指輪をニューヨークの本店で買うことが出来るなんて。こんな映画みたいな、予想をはるかに超える大胆なプロポーズをしてくれた彼には、感謝してもしきれません。
最後に。プロポーズアワードに応募しようと文章をまとめていた矢先、急に彼の海外転勤が決まりました。驚きの出来事が続き、不安やさみしさもいっぱいだけど、こうして今回プロポーズを振り返ってみて、改めて彼のそばで支えていきたいと思いました。実は10月に結婚式も控えているので、最高の一日になるように、引き続き準備も頑張りたいと思います！
こりんさん （20代・女性）
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