強烈なハプニングも、彼となら笑って乗り越えていけると確信。

その日は私の誕生日でした。彼はこの日のために計画を練ってくれていたようで、プレゼントにホテルのスパを予約してくれていました。その後、今回の舞台となるレストランへ。初めて行くレストランで、外観も素敵で、最初に迎えてくれたウェイターさんが宮崎駿さんに似ていたため、私と彼の間ではずっと駿と呼んでいました(こっそりですが)。

 私たち以外に2組のカップルが食事をしており、静かなムードの中で食事がスタート。コース料理はどれも美味しく、幸せを感じていました。あっという間にメインになったので、お互い違うメインを少しずつ分け合って食べようとした時、上から何かが落ちて来ました。彼とふたりで落ちた先を見ると……、テーブルの上に立派なゴキちゃんが。彼と目を合わせて静かに会議。「どーすんのこれ?」「今俺目が合った……」などなど(笑)。とにかくこのシチュエーションがありえなさ過ぎて可笑しくて、ずっと笑いながらあーだこーだいいつつウェイターさんを呼ぶことに。「あの……、これ……」というと、ギョッとした顔で「少々お待ちください!! 大変失礼しました!!」戻ってきたウェイターさんはふたり。どうするのかと思ったら、腕にかけていた白いナプキンでゴキちゃんめがけて一振り。命中したのか、テーブルの下でごそごそやって「失礼いたしました~」と去って行きました。この後も彼と爆笑。そして、私はこの時「彼となら困難があってもこうやって笑って乗り越えてゆける」と確信しました(笑)。

 この後すぐさま駿が飛んできて、「大変お見苦しいところを見せてしまい申し訳ございませんでした。個室をご用意しましたのでどうぞこちらへ」と案内され、楽しみにしていたケーキを頂く事に。そして、駿から衝撃の告白。「わたくしは社員ではありませんが、本当に申し訳ございませんでした!!」と。てっきりすぐ飛んできたので支配人かと思いきや(そんな風貌でもあったし)その突然の告白にまたもや爆笑。私はあまりにも笑えるこの状況に、友人にメールをしまくっていました(笑)。ただ彼は……、そうではなかったようで。本当にこのままプロポーズしてよいものなのか悩んでいたそうです(笑)。ケーキも食べ終わった頃、駿から「チャペルがありますので、よろしければ気晴らしにいかがですか?」と、今思えばまた笑える提案を頂き、案内してもらうことに。

 新婦の控え室などを見学させてもらい、チャペルへ。チャペルを見た瞬間、思わず「わぁぁぁ!!」と一気にテンションが上がってしまい、走り出してしまいました(笑)。なのに彼は「ちょっ!! ちょっと待って~!!』となぜか声を上げています。それは私が真っ先に走った祭壇近くの椅子の上にもうひとつのプレゼントが用意されていたから。少し焦りながら、小さな箱を手に持ち、私の前にひざまずきこう言いました。「愛しているから、ずっと一緒に居たいから、僕と結婚してください」小さな箱に入っていた指輪は私が欲しがっていたもので、プロポーズをされている間、うれしすぎて途中訳が分からなくなり、返事するの忘れました(笑)。そして、そんなタイミングで駿登場(笑)。「おめでとうございます!! 記念にお写真を御撮りさせていただきます!!」と言われ、チャペルをバックに記念写真。のはずだったんですが……、帰る前に一言「先ほどのお写真ですが……、実はメモリーが入っておらず……、お渡し出来なくなりました!!」はーやーおーーーーー!! どこまで笑わせてくれるねん!! という感じで「もう一度ご来店いただけるなら、無料でご招待します。お写真つきで」という支配人の計らいを最後に、店を出て行きました(笑)。

 もちろん、面白すぎるので、ただでご飯を食べに行かせていただきましたが、駿はいませんでした。残念。もう一度お会いしたいです。

ハーマイオニーさん (30代・女性)

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