中学校の同級生の彼と初デートを思い出すドキドキ感の中。

私の25歳の誕生日。行き先は明かされずに車で出かけました。付き合って3年が過ぎて落ち着いてきた頃でしたが、その日はなんだかソワソワして、初デートを思い出すような気持ちになっていました。

 着いた場所は、初デートで行ったお台場。誕生日の記念に似顔絵を描いてもらったり、買い物を楽しんでからディナーへ。初めて行ったレストランでしたが、海が見えるデッキで、夕暮れやレインボーブリッジ、海を眺めながら最高の時間を過ごしました。デザートの時、店員さんがサプライズでケーキを持ってきてくれ、写真を撮り……、私は勝手に「ここでプロポーズ…!?」と考えていましたが、何もなく(笑)。

 お酒も入っていい気分になりながら、夜9時頃にお店を出てお台場海浜公園に行きました。カップルがたくさん座っているベンチの前を歩き、お散歩していると、突然。波際で、彼が私の肩を両手で強く持ちました。びっくりしましたがドキドキが止まらず、彼の緊張も伝わってきたような気がしました。「今までたくさん支えてくれて、本当にありがとう。これからも綾のことを俺が支えていく、俺も綾に支えてもらいたい。だから結婚してください」そう言ってズボンのポケットに隠していた婚約指輪の箱を取り出し、私に見せてくれました。私は涙を流しながら「はい」と答え、指輪を付けてもらいました。私の涙を見て、普段涙を見せない彼もちょっとだけ、涙を流していました。

 サプライズやロマンチックな事はとっても苦手で不器用な彼が、ここまで考えて、言葉にしてくれた事が心からうれしくて愛おしく感じました。そんな彼は中学校の同級生で、地元の飲み会で再会して付き合い、3年目の私の誕生日にプロポーズをしてくれました。そして、4年目の記念日に入籍。今年10月に式を挙げます。中学校の同級生だからこそ、何も隠さず、背伸びもせずに付き合える彼に本当に感謝しています。

綾さん (20代・女性)

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