菜の花畑で惚れ直した頼もしい彼の言葉。
前の週に2泊3日で九州に旅行に行っていました。ふたりでほのぼの、とても楽しい旅だったので、この人と一緒に暮らしたいなぁとこっそり思っていました。その翌週はデートすることだけで、何をするのか決めていなかったのですが、彼氏さんが珍しく20分遅刻。「何かあったのかな?」と不安になっていました。到着すると「着ていく服を選ぶのに時間がかかっちゃって……」とのことで、ホッとしてほのぼの話していました。
行き先については何も言わず、彼が車を進め、着いたのは菜の花畑。「旅行で菜の花を見て喜んでいたから」と。うれしくて菜の花畑の中を歩き回り、いいお天気だったのでお互いの写真を撮って楽しんでいました。疲れたので、ベンチに座って一息ついていたら、彼がぼそっと菜の花の方を向いたまま、妙にあらたまって「菜の花の花言葉って、小さな幸せって言うんだって。この花畑みたいに小さな幸せをいっぱい積み重ねて、大きな幸せにしていこうね」と言われて、花言葉小さな幸せなんや、かわいいなぁ。そしていいこと言うなぁと思いつつ「うん」と答えました。そして一呼吸置いて、彼が「結婚しよう」と。まだ付き合って、7ヶ月だし、彼に大きな転勤があるかもしれなかったので、それが決まって落ち着いた頃かなと思っていたので、今とは思わず、一瞬理解ができず固まってしまって。びっくりしたけど、この人がいいなと思っていたのでうれしくて、涙があふれてきて。泣いて返事ができず、ちょっと落ち着いてから「はい」とお答えしました。
彼がポケットをゴソゴソ。「えっ?? 何?? 指輪用意してくれたの??」と思ったらおもちゃの指輪が出てきて、「気に入らないで付けてくれないと嫌だなと思って、指輪は買ってなくて。後日一緒に買いに行こう。でも今日何にもないのもなぁと思って、ずっと前服を買った時に貰った指輪をもってきてん。今日だけのやつな」と付けてくれました。その気遣いもうれしくて、やっぱりこの人好きだなぁと思いつつ、手を繋いでブラブラ歩いて。お昼ご飯食べに行こっか~と駐車場に帰りました。
車の所に来ると、おもむろに後ろのトランクを開け始めます。「今日、私後ろに荷物積んでないよ? なんかトランク整頓したいんかな?」って思っていたら、何とバラの花束が。遅刻してきたのは、この花束をお花屋さんで買うために開店と同時にお花屋さんに行ったけれど、思ったより時間がかかって遅くなったってことでした。まさか、そんな物を用意してくれるなんて思ってもみなかったし、すごい大きな花束で。マンガやドラマで見て、素敵だなぁって思ってたけど、まさか私にこんなことが起こるなんて思っていませんでした。しかも「本数にも意味があるねん。21本なんやけど、真実の愛やねん」って。喜ばせようって、いろいろ考えてくれてたのがものすごくうれしくて、また泣いてしまいました。
その後もご飯食べてお茶していると「両親にもご挨拶いかんとあかんから、いつにしようか?」と次の話を進めてくれます。プロポーズされた今日の今日だから、まだそんな所に頭が行っていなかったけれど、いろんなことをちゃんと考えて引っ張って行ってくれる頼もしい人だなと、惚れ直しました。帰った後もお花を眺めて、プロポーズを反芻して幸せに浸っていました。すごく素敵な思い出です。
たちこさん (30代・女性)
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