カウントダウンとともに人生の分かれ道、残り2秒!

 私と嫁はお互い専門学生の時に知り合い、結婚までは7年という長い交際期間がありました。若さもあって交際期間中は何度もけんかと復縁の繰り返し......。まだまだ結婚なんてほど遠いと感じていました。

 そんなある日、彼女から「今世紀中にプロポーズしろ!!」と急にに迫られました。19歳だった彼女もすでに26歳。真剣に将来の事を考え始めていたのです。当時の私は友人と遊びに行く事や仕事の事で頭がいっぱい。当然「無理でしょ」と軽く流してしまいました。当時世間では西暦2000年を迎えるにあたりいろいろなイベントが企画され特に毎年恒例の大晦日のカウントダウンは例年に増して盛大なものになると報道されていました。私と彼女も毎年大晦日の夜は友人を交えてカウントダウンイベントに参加するのが定番になっていました。彼女の話をまとめると「結婚も決められない相手と21世紀を迎えるのは嫌だ。プロポーズしてくれないのなら年内にお別れしましょう」という内容でした。

 私は人生の選択を迫られ大晦日が近づくにつれ胸が痛くなってしまい結局なにも決められないまま1999年12月31日を迎えてしまいました。そんな状況を全く知らない友人から「いつもの下北沢のレストランにみんなで集まろう」と連絡があり、私と彼女を含めた何人もの友人が大晦日のレストランにのレストランに集合しました。当然店内は大盛況。気が付けば身動きも取取れないほど人が詰めかけ21世紀になる瞬間を今か今かと盛り上がっていました。彼女はそんな中私と目が合うたびに「どーする? 早くプロポーズしろ!!」という顔。私は何かいろいろな物がリミットに近づいている事に恐怖を感じ店内をウロウロと徘徊していました。そんな中、あとあと1分と場内放送があり店内の全員が総立ちに......。 10・9・8・7 ついにカウントダウンが開始されあと2秒くらいの時、彼女の腕を引き寄せせ「分かった結婚する!!」と耳元に大声で叫びました。その瞬間、大歓声とともに西暦2000年を迎え店中大騒ぎに......。自分が近くにいた友人にプロポーズの事を伝えると「ふたりが結婚するっ」大声で叫びはじめさらに騒ぎになってしまいました。

 あれから16年、今でも年末になるとプロポーズの事を思い出します。

yukeeさん (20代・男性)

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