サプライズに大混乱。そして彼の「もうやめませんか?」

 付き合い始めた時から横浜と大阪の遠距離だった私たち。付き合って1年と少し、仕事の関係もあって「結婚するならそろそろ話がほしいなぁ」と思っていた私。この頃になると、まだ先の話かなと思いつつも「いつ? いつ大阪呼んでくれるの?」とわりと強引に攻めていました。そんな時、彼に「この土日絶対あけて! 好きそうなレストラン予約したから! 金曜の夜からね」と。実はそのころちょうど仕事が一番いそがしい時期で、しかもトラブル続き。内心「マジかー、土日仕事する気満々だったのにー......」と思っていました(実際そう伝えたと思います)。別になんてことない、普段のデートだと思っていたのです。でもこの頃すでにちょっと習慣になりかけていたので一応確認。「その時に言ってくれるの?」彼の答えはもちろん答えはノーで、「もうちょっと先ね」といつも通りかわされました。本人はきっとドキッとしたのではないかと思いますが、その時の私の頭の中は仕事の段取りでいっぱいでした。

 当日の金曜日、予想通りというかなんというか、やっぱり仕事でトラブルになってしまった私。私の仕事が時間通りに終わらないのはいつものことなのに、いつもより何だかせかしてくる彼。レストランの予約の時間があるからかなと思っていたのですが、あとで聞いたら実は東京タワーのライトアップの時間を気にしていたんだそうです。やっとのことで仕事を切り上げ、待ち合わせ場所に向かおうと予定より30分ほど遅れて職場を出ると、何と電車が動いていない! さすがにレストランの予約時間もあるので困りましたが、少し待ってから来た電車に飛び乗り、なんとか待ち合わせ場所に到着。合流した彼に連れていかれたのは初デートで行った東京タワーのそばのステキなレストランでした。ただ、私はこの時点ですでにかなり疲労困憊、しかも彼は調子が悪いと言い出す始末。お料理はおいしいけれど、もう眠くて眠くて......。お料理を食べ終わって彼が少し席を離れた間に、私は完全に寝ていました。

 ところが、しばらくして店員さんがやってきて言うには、彼が体調を崩し医務室で休んでいるので荷物を持って様子を見に来てほしいと。席でつい寝てしまっていた私は、恥ずかしいのと彼が心配なのとでプチパニックでした。私と彼の荷物を店員さんにどんどん持たされ、「え、持ってくれないの」と思いながらもついていく私。そして別の部屋の扉の前で立ち止まる店員さん。私の顔をちらっと見て扉を開け、「どうぞお進みください」と。私は全くわけがわかりませんでしたが、窓からはライトアップされた東京タワーが見え、どう見ても医務室ではない部屋の奥に彼が立っていました。寝ぼけていて状況がよくわからないまま「え? え? え? なになになに」と大混乱。どうやら彼の具合が悪いわけではない、ということだけは理解したのですが......。すると突然彼が「もうやめませんか」と言ってきたのです。こんなところでまさかの別れ話!? 一気に目が覚めました。私が聞き返そうとしたところでもう一度彼が「もうやめませんか、次いつ会えるの? って言うの......。大阪に来ませんか。結婚してください」

 あの日からもうすぐ2年。次のプロポーズ記念日は、主人と私と、あと数日で生まれてくる予定の新しい家族と3人で過ごせそうです。いや、そのころ主人は長期出張が決まっていて不在でした。私と子ども、ふたりで過ごします・・・。

たこさん (20代・女性)

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